大内裏

遠い道をゆっくりと けれど休まずに歩いていく人がある

finn「どうすりゃいいんだ…」

本拠地、ヒメルズドルフで迎えたLIFE戦
HT部隊が大量被弾、狙撃部隊も貫通率が低く惨敗だった
Discordに響くヲチ勢のため息、どこからか聞こえる「今年で解散だな」の声
無言でfortniteを始めるクラメン達の中、先月のメジャーリーガーfinnは独りミュートにして泣いていた
WGLで手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・
それを今のWAFKSで得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」finnは悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、finnははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいパソコンデスクの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってタク研究をしなくちゃな」finnは苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、finnはふと気付いた

「あれ・・・?クラメンがいる・・・?」
AFK部屋から飛び出したfinnが目にしたのは、CW/拠点部屋を埋めつくさんばかりのクラメンだった
千切れそうなほどにリザーブが炊かれ、地鳴りのようにゲェジの叫び声が響いていた
どういうことか分からずに呆然とするfinnの背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「finn、登山の練習だ、早く行くぞ」声の方に振り返ったfinnは目を疑った
「ば・・・vanoさん?」  「なんだユカ、居眠りでもしてたのか?」
「き・・・企業戦士yuri34?」  「なんだfinn、勝手にゆーりちゃんを就職させやがって」
「レルゴ・・・」  finnは半分パニックになりながら特別戦のタブを見上げた
IS-3: finn/tenji/rerugo/takuryu
KV-5: yuri34
54ltwt: 18pen26/vanocoa
暫時、唖然としていたfinnだったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝て・・・勝てるか?う〜ん…」
kremからラマーを受け取り、湖の村の谷へ全力疾走するfinn、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、ガレージで冷たくなっているfinnが発見され、かずたんとしゃちは病院内で静かに息を引き取った